ネガティブな文章を自覚せよ!「ついつい」使って「しまう」言い回しについて|スキマ論

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あなたも無意識のうちに使っているかもしれない?

魅力を紹介しているつもりなのに、いつの間にかネガティブな言い回しをしていることがあります。今回は無意識に使いがちな「ネガティブ文章」についてご紹介します!

「あなた、根はネガティブでしょ」と言われた

「あなた、ポジティブなふりをしているけど、根は相当ネガティブだね」

占い師かと思いました。取材した方に原稿を見せ、初めに指摘されたことです。

本を執筆した経験もあるというその方。インタビュー文に散りばめられたネガティブ表現を見て思ったのだといいます。その時わたしは初めて、自分が無意識に使っているネガティブな言い回しの数々に気がつきました。

魅力を伝えているつもりなのに、ネガティブな言い回しでマイナスな印象を与えてはいませんか?

「なのに」「ついつい」「してしまう」などのネガティブ表現

わたしがやりがちな、ネガティブ表現を使った表現方法の一部を列挙していきます。

  • 思わずぼーっとしてしまうほどの美しさ!
  • ついつい長居をしてしまいました
  • 築130年であるにも関わらず・・・
  • たった15分で到着しました
  • 決して楽なことではありませんが、
  • オススメしたい場所ばかりです!
  • どうしても食べたかったので・・・
  • わざわざ歩いていく必要もありません
  • 並んでも食べたい・・

一見ポジティブなことを言っているように見えるのに、言い回しはネガティブですよね。もちろん絶対に使ってはいけない表現ではありません

まずはこうした言い回しを無意識に使っている自分に気づくことが重要です。

苦労だけが人生ですか?人の人生に山場を作る必要はない

どうしても文章に緩急をつけたいと、インタビュイーの人生から苦労を誇張してしまうことがあります。例えば古民家をリノベーションした夫婦を取材したとき、修復作業の苦労を見せ場に現在の落ち着いた生活を締めにするストーリーを描きました。

「まだ修復作業の半分も終わっていません」「最初の1年は雨漏りが酷くて大変でした」「貯金のほとんどを使い果たして・・」

「けれど、今の生活に満足しています」「移住してよかった」

苦労を乗り越えつつ頑張っている夫婦のストーリーを描けたと満足しましたが、改めて見るとひどい文章でした。夫婦は決してリノベーション作業を苦労だとは思っていなかったのです。「リノベーションは大変で苦しい作業だ」と思っていたのは、わたしだけでした。相手に対して、なんて失礼なことをしていたのでしょう。

記事を成立させるためだからといって、苦労な人生を演出する必要はありません。インタビュイーが本当に伝えたいことは何か、本質を考えようとするきっかけになりました。

自分の文章にネガティブ表現がいくつあるか数えてみよう

根がポジティブな方はそもそも「ネガティブな言い回し?そういえばしたことないな〜」なんて思っているかもしれません。逆にわたしと同じようにネガティブな方は思い当たる節があるのではないでしょうか。

今回わたしが書いた文章を見ても分かるように、根本的なネガティブはなかなか変えられません。ネガティブを自覚し、伝えたいことを伝えるためには本当にこの言い回しでいいのかを改めて考えることはできます。

まずは自分の文章にネガティブ表現がいくつあるのか数えてみましょう!

この記事を書いた人

Yamamoto Maya

観光ライター/地域コンテンツデザイナー/イベントプロデューサー
兵庫県出身長野県在住。国立大学文学部、出版社勤務を経て2016年にフリーランスとして独立。長野県の御朱印・社寺紹介サイト「ごしゅメモ」信州のスキマを好きで埋める「Skima信州」など5サイトを運営。外部メディアにてライターを務める傍ら、長野県内観光サイトの企画や地域イベントの運営などに携わる。